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固体NMRによるアミロイドβの構造解析 [ Japanese | English ] |
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[背景と目的] アルツハイマー病は、βアミロイド(βamyloid: Aβ) と呼ばれるペプチドが脳内で異常沈着することにより発症します。Aβは、分子間で平行β-sheetを形成することにより凝集し、神経細胞毒性を示します。Aβには主として40および42残基の分子種が存在し、それぞれAβ40、Aβ42と呼ばれています(図1)。 Aβ42は凝集能および神経細胞毒性が特に高いことから、Aβ42がどのような立体構造をとって凝集するのかという問題の解明が強く望まれています。しかしながら、Aβは難溶性かつ非結晶性なので、溶液NMRやX線結晶構造解析などの従来の解析法を用いることが困難です。実験では、野生型のAβ42の凝集体に加えて、凝集能および毒性の高い変異型である E22K-Aβ42 (Italian型) の凝集体をサンプルとして用いています。この研究は農学研究科の入江グループとの共同研究で、私たちは入江グループが予測したAβ42の毒性を示す構造[1, 2](図2)を固体NMRを用いて検証しています。 これまでにDARR法(図2)[3]やR2法[4]を用いた研究によって以下の構造が示唆されています: ・22-23番目および 38-39アミノ酸残基がターン構造を形成していること。 ・分子間でβ-sheet構造をとっていること。 ここで我々は、22-23番目残基のターン構造にターゲットを絞って構造解析を行いました。 [22-23残基のターン構造の検証] 21-22番残基の炭素すべてと23番残基のCγを炭素13で同位体標識した試料を用いて、DARR法による炭素13核の2次元磁化交換実験を行いました。DARR法を用いて2次元スペクトルを測定した結果、Asp-γ(COOH)とLys-γ、δの間にクロスピークが観測され、これらの炭素間距離が空間的に近いことが明らかとなりました(図3)。この結果は、22、23番目にターン構造が存在することを支持しています。 この結果に関してはすでに論文がでているのでそちらもご覧ください[5]。 [文献] [1] A. Morimoto, et al., J. Biol. Chem., 279, 52781 (2004). [2] K. Murakami, et al., J. Am. Chem. Soc., 127, 15168 (2005). [3] K. Takegoshi, et al., J. Chem. Phys, 118, 2325 (2003). [4] D. P. Raleigh, et al., Chem.Phys.Lett., 136 ,71 (1988). [5] Y. Masuda, et al., Bioorg.Med.Chem., 13, 6803 (2005). [このプロジェクトで活躍中!]
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