更新:2008.9.17
生物化学 III 担当 秋山芳展・森博幸
講義内容
生命は遺伝子→遺伝子産物(タンパク質)→機能的複合体→細胞→ 組織・器官→個体 と言う階層構造でとらえることができる。一次元的な遺伝情報が 如何にして、空間軸 ・時間軸に展開されて、立体構造や形態の形成と消長が 制御されるのかと言う生物学の根本的な問いを背景に、現代の細胞生物学の最先端の 課題をいくつかとりあげる。 タンパク質の細胞内でのダイナミックな動態について、 高次構造の形成から、細胞内 のでの配置、細胞膜への組み込みや細胞内小器官の形成の 諸問題や分解過程の制御な どを含め、細胞を構築する仕組みを学ぶことを 目的とする。
講義予定
1 膜の構造
   1.1 脂質二重層
   1.2 膜タンパク
2 小分子の膜輸送
   2.1 膜輸送の基本
   2.2 能動膜輸送
   2.3 膜の電気的性質
3 細胞内区画と生体高分子の輸送
   3.1 細胞の区画化
   3.2 核ー細胞質間輸送
   3.3 ミトコンドリアと葉緑体へのタンパク輸送
   3.4 ペルオキシゾーム
   3.5 小胞体
4 分泌とエンドサイトーシス
   4.1 小胞体とゴルジ体経由の輸送
   4.2 トランスゴルジ網からリソソームへの輸送
   4.3 エンドサイトーシス
   4.4 エキソサイトーシス
5 細胞骨格
   5.1 細胞骨格の性質
   5.2 中間経フィラメント
   5.3 微小管
   5.4 鞭毛と中心小体
   5.5 アクチンフィラメント
   5.6 アクチン結合タンパク
   5.7 筋肉
6 細胞周期
   6.1 細胞周期の概要
   6.2 細胞周期の調節
   6.3 細胞分裂の調節
成績評価の方法
期末試験
教科書
B. Alberts他「細胞の分子生物学」Newton Press, B. Alberts他「Essential 細胞生物学」南江堂(但し、講義プリントを配布)
参考書