更新: 2008.4.3
有機化学IV 担当  時任宣博・中村 薫
講義内容
1.有機ヘテロ原子化学論(時任教授が担当)
 最近の有機化学において、合成の鍵となる素反応として第3周期以降のヘテロ原子の特性を利用したものが数多く開発されている。この講義では、第3周期典型元素であるケイ素、リン、硫黄を含む化合物を対象として、各種ヘテロ原子の特徴とそれを活用した分子変換反応について、最近の研究例を中心に講述する。

2.生体物質機能論(中村助教授が担当)
 生体物質の中で、大きな機能を持っている化合物を取り上げ、生物有機化学的な観点から その作用について講述する。具体的な題材としては環境汚染物質、ポリオール、 および生体触媒触媒を取り扱う。 これらについての実験および討論を行う。
講義予定
有機化学IV-1「有機ヘテロ原子化学論」(時任担当)
 第1回 ヘテロ原子の定義と有機化学との関わり
 第2回 有機硫黄化合物の合成、構造および性質
 第3回 有機硫黄化合物の特徴を活用した合成反応
 第4回 セレンおよびテルルの有機化学
 第5回 有機リン化合物の化学とそれを用いる有機合成
 第6回 有機ケイ素化合物の化学(構造と性質)
 第7回 ケイ素化合物を用いる有機合成

有機化学IV-2「生体物質機能論」(中村担当)
 第1回 環境と化学(環境と生物有機化学についての概略)
 第2回 塩素化合物(PCBとダイオキシン)
 第3回 水俣病と水銀、有機スズと貝の奇形
 第4回 ビスフェノールAの女性ホルモン作用
 第5回 生体触媒による物質変換
 第6回 ポリフェノールの生理作用
成績評価の方法
出席点およびレポート提出によって評価する。
教科書
使用しない(適宜講義資料を配付する)
参考書
特になし