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グローバルCOE特別講演会報告書
散逸粒子気体とその分子気体運動学的理論を紹介し、もっとも典型的な状態であるシェア流(ずり流)について議論した。今回の講演では、ボルツマン方程式の数値計算により通常気体の流体力学への二段階的解釈(=短い気体運動論的な時空間スケールでは初期条件に強く依存するが次第に初期条件に依存しないゆっくりとした流体力学スケールに移行すること)が散逸の強い粒子気体にも適用され、初期条件にかかわらず1粒子当たり数回の衝突時間の間に散逸粒子気体は非定常な非ニュートン流体になる事を説明した。また、チャップマン・エンスコッグ法の発散問題についても議論した。 Santos教授はKinetic Theory(気体分子運動論)の分野で世界TOP5に入る研究者であり、理・化学専攻の物理化学系研究室のみならず、基礎物理学研究所、工学研究科流体物理系研究室の教員および院生約30人名が参加し、活発な議論が交わされた。 (理・化学 金 賢得 記) |
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