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☆青色光センサー蛋白質Phototropinの研究☆

Phototropin(Phot)について

 生命は、その活動や成長のために周りの環境を把握するセンサーを持つ。例えば植物は光合成によってエネルギーを作り出しているが、その効率を最大にするために様々な光センサー蛋白質を持っている。フォトトロピン(Phototropin: Phot)はその一例であり、青色光を受容するセンサー蛋白質である。
 Photは1997年にシロイヌナズナ中から発見された。シロイヌナズナにはPhot1とPhot2の二種類のPhotが存在しており、図1に示したように光屈性(光の方向に曲がる)や気孔の開閉、葉緑体の定位運動(光の強弱の条件によって葉緑体を細胞の上側あるいは下側に移動させる運動)などの生理機能を導いていることが知られている。

 Photの一次構造を図1に示した。N末端側に光受容のためのLOV(light-oxygen-voltage)ドメインを二つ持ち(LOV1とLOV2)、C末端側にはリン酸化のためのキナーゼドメインを有する。LOV2とキナーゼドメインの間の領域はLinkerと呼ばれている。

Phototropinに関する研究内容一覧

(詳細は作成でき次第アップロードしていきます。)

Photの持つ光受容LOVドメインの反応を中心に調べている。過渡吸収法による先行研究により、LOVドメインの光受容後には、光受容したFMNとよばれる分子と蛋白質中のシステイン残基が共有結合を形成することが知られている。しかし、その後の反応は全く分かっていなかった。本研究チームでは過渡回折格子法を用い、従来の手法で捉えられなかった様々な情報を得ることを目指して研究してきた。結果、非常に多くの興味深い情報を得ることに成功してきた。




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