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スピン拡散ってなに?


スピン拡散とは、同じエネルギー差を持ったスピン飛ぶ(同種類の核スピン)の間でエネルギーのやりとりが行われる現象のことです。
例えでいうと、同じ大きさの磁石が並んでるとして、そのうち1個の磁石を反転させたら、リレー式に隣の磁石に反転がどんどん伝わっていくというイメージです。

個々のスピンは、(同種核間の)双極子相互作用によって結び付けられています。 スピン拡散は、この双極子相互作用飛ぶの、スピンの反転を表す「フリップフロップ項」によって表されます。

スピン拡散によって何が分かるのか?

スピン拡散の速さは双極子相互作用の大きさ(スピン間の距離)や磁場との方向に依存します。したがって、スピン拡散の速さをを測定することで核間距離角度の測定ができます。このようにスピン拡散は距離と角度という構造情報を含んだ大事な現象であり、今、固体NMR法を用いた構造解析法を開発している研究者たちの熱い視線を集めています。


Last modified 02 March 1999 (文責: 水野 敬)